即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)は、即位の礼の中心となる、即位した天皇が日本国の内外に即位を宣明する国事行為たる儀式である。
Enthronement of the Japanese emperor | |
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種類 | 「即位の礼」の中心儀式 |
頻度 | 天皇の即位ごと(一世一度) |
会場 | 皇居宮殿正殿・松の間 |
会場所在地 | 東京都千代田区千代田1-1 |
開催国 | 日本 |
最終開催 | 2019年10月22日 |
前回 | 〈第126代天皇 徳仁〉 2019年(令和元年)10月22日 午後1時 - |
参加者 | |
来場者数 | 約2500人 |
ウェブサイト | |
宮内庁 動画(政府インターネットテレビ) |
概要
天皇が自らの即位を国の内外に宣明する儀式であり、諸外国のいわゆる「戴冠式」や「即位式」に当たる。このため国内外から賓客が招かれ、特に国外においては国家元首あるいは首脳が参列する。
古来、大内裏内の大極殿、大内裏が廃絶して以降は京都御所内の紫宸殿で行われた。東京奠都を経た後も、1889年(明治22年)公布の旧皇室典範で『「即位の礼」と「大嘗祭」は京都で行う』との規定により、大正天皇および昭和天皇の即位礼は京都行幸の上で「即位礼紫宸殿の儀(そくいれいししんでんのぎ)」として行われた。1947年の皇室典範改正では第二十四条に「皇位の継承があつたときは即位の礼を行う。」とあるのみでその斎行場所についての記述がなくなった。125代天皇・平成の天皇の即位礼は、平成2年(1990年)11月12日に東京・皇居で行われ、名称も「即位礼正殿の儀」に改称された。
当日はいずれも国民の休日となる(根拠法は、平成時は「即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律(平成二年法律第二十四号)」、令和時は「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律(平成三十年法律第九十九号)」)。
- 装飾
天皇と皇后が昇る高御座と御帳台は通常は京都御所紫宸殿にあるが、即位式を行うにあたりその都度解体して運搬され、松の間に設営される(松の間中央に高御座、正殿向かって右に御帳台)。
中庭に面する正殿中央には、京都御所の紫宸殿の「南階十八段」を模して階段(こちらも段数は18段)が設けられる。ただし、実際には使用されない。中庭には幡旗が立てられ、文官武官の装束を身につけた総理府(現:内閣府)、宮内庁職員が「威儀物捧持者」として奉仕する。荒天の場合は中庭の装飾はせず、職員の配置も屋内へと変更される。
- 式次第
- 正殿松の間の参列者見取り図(平成2年)
- 宮殿中庭の配列見取り図(平成2年)
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- 三権の長、皇族、天皇、皇后の順に正殿松の間に参入する。
- 天皇、皇后が高御座、御帳台に昇る。
- 参列者が鉦の合図により起立する。高御座、御帳台の帳が開けられる。
- 参列者が鼓の合図により敬礼する。
- 内閣総理大臣が高御座前に参進する。
- 天皇の「おことば」がある。
- 内閣総理大臣が寿詞を述べる。
- 内閣総理大臣が即位を祝して万歳を三唱する。参列者が唱和する。
- 万歳三唱後、北の丸公園で自衛隊による21発の皇礼砲が撃たれる。
- 内閣総理大臣が所定の位置に戻る。
- 高御座、御帳台の帳が閉められる。参列者が鉦の合図により着席する。
- 天皇、皇后が高御座、御帳台から降りる。
- 天皇、皇后、皇族、三権の長の順に退出する。
松の間には、成年皇族が高御座から向かって左側と御帳台から向かって右側、三権の長が高御座左側のさらに後方に侍立する。
平成の即位礼正殿の儀
- 特記事項および先例との変更点
- 紫宸殿と正殿では部屋の構造が異なるため、高御座と御帳台との距離が従来より近くなった。そのため、両者の左右の階段を取り付けなかった。
- 紫宸殿の儀においては天皇は紫宸殿の後方から出御、高御座に昇った上で、参列者に姿を見せていたが、今回は正殿の構造に加え、外国賓客・国内要人等の主要な参列者が天皇皇后の姿にできるだけ直接接することができるように配慮したうえで天皇・皇后の動線を変更し、正殿梅の間前の廊下を経て出御することとした。
- 参列者の席は中庭を囲む豊明殿や長和殿などに設営されたが、人数分の座席が収まりきらないため、一部中庭にせり出して設営された。
- 三権の長は、紫宸殿の儀では中庭に並び、内閣総理大臣が正面の階段を上って登殿していたが、憲法の定める国民主権に配慮し、平成以降は全員正殿内に侍立する形に改められた(正殿正面には引き続き階段が設置されるが、実際には使用されない)。また、紫宸殿の儀においては皇族と同様に束帯を着用していたが、燕尾服など洋装に変わった。
- NHKなど放送事業者によって、儀式の模様が史上初めて生中継された。
- 装束
明治天皇の即位礼の際に礼服が廃止され、以来即位礼では和風の装束が着用されている。これを「御装束」と称する。
- 天皇(明仁):束帯黄櫨染御袍に(立纓御冠)を着用し、笏を持つ。
- 皇后(美智子):唐衣裳装束の着用。唐衣は白系統、表着は緑系統(皇后の料は、古くは赤色や青色の織物が多いが、後深草天皇即位の時、母后は白唐衣を用いた。また立后のときは唐衣と表着に白を用いるのが平安中期以降の慣例であり、これらを参照して大正以降即位の礼の皇后の料は白唐衣に緑系統の表着という組み合わせに固定化した)。髪型は御垂髪(おすべらかし)で平額を付ける。桧扇を持つ。
- 男性皇族(皇太子徳仁親王(皇嗣)・秋篠宮文仁親王・常陸宮正仁親王・三笠宮崇仁親王・寬仁親王・高円宮憲仁親王):束帯黒色袍に垂纓冠を着用し、笏を持つ。皇嗣のみ黄丹御袍を着る。
- 女性皇族(文仁親王妃紀子・紀宮清子内親王・正仁親王妃華子・宣仁親王妃喜久子・崇仁親王妃百合子・寬仁親王妃信子・憲仁親王妃久子):唐衣裳装束。唐衣は紫。桧扇を持つ。
- 三権の長:洋装礼服(燕尾服)に勲章着用。昭和天皇の即位礼の際は田中義一内閣総理大臣は黒色袍の束帯であったが、平成の儀式では洋装が採用された。
- 威儀物奉持者:束帯緋色袍または黒色袍に垂纓冠または巻纓冠を着用。
- 即位の礼に参列した各国要人
当時は東西ドイツが統一し、ソ連も冷戦の終結に向けて模索していた一方で中東地域の情勢が緊迫化していたことから、これらの地域を巡る即位の礼に併せての外交も東京において活発に行われた。
- 国家元首級:70カ国
- 皇室・王室:20カ国
- 副大統領級:15カ国
- 首相級:20カ国
- 閣僚級:35カ国
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天皇の「おことば」
さきに、日本国憲法及び皇室典範の定めるところによって皇位を継承しましたが、ここに即位礼正殿の儀を行い、即位を内外に宣明いたします。
このときに当り、改めて、御父昭和天皇の六十余年にわたる御在位の間、いかなるときも、国民と苦楽を共にされた御心を心として、常に国民の幸福を願いつつ、日本国憲法を遵守し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓い、国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。
海部内閣総理大臣の寿詞
謹んで申し上げます。天皇陛下におかれましては、本日ここにめでたく即位礼正殿の儀を挙行され、即位を内外に宣明されました。一同こぞって心からお
ただいまは、天皇陛下から、いかなるときも国民と苦楽を共にされた昭和天皇の
私たち国民一同は、天皇陛下を日本国及び日本国民統合の象徴と仰ぎ、心を新たに、世界に開かれ、活力に満ち、文化の薫り豊かな日本の建設と、世界の平和、人類福祉の増進とを目指して、最善の努力を尽くすことをお誓い申し上げます。ここに、平成の
令和の即位礼正殿の儀
2019年(令和元年)10月22日午後1時より、皇居正殿において挙行された。儀式は基本的に平成の例を踏襲する。
儀式の模様は平成時同様、NHKをはじめとする放送事業者で生放送された他、史上初めて(YouTube Live)の官邸公式アカウント、ニコニコ生放送(ニコニコニュース)などにて(ライブストリーミング配信)も行われた。
- 特記事項および先例との変更点
- 当日は台風20号から変わった低気圧の影響による雨天のため、「雨儀」の形をとり、中庭の装飾を行わず、装束姿の宮内庁職員らを人数を減らした上で宮殿内に配置。ただし、旛は予定通り掲げられた。
- 参列者の座席について、平成時は一部中庭にせり出して設営していたが、荒天の場合を考慮してこれを設置せず、豊明殿、春秋の間、石橋の間及び中庭を取り囲む廊下に全座席を設営、これらの場所に多数設置された大小のモニターも活用することで、儀式の様子を把握できるようにした。
- 天皇・皇后の登壇の際の動線についても紫宸殿の儀の時のものに戻し、松の間の後方から出御した。これにより、高御座開帳ののち初めて天子が姿を現す形式(宸儀初見:しんぎしょけん)が復活した。なお、退出の際は平成度に倣って正殿竹の間前を通った。皇族は平成度と同様に、正殿梅の間の前を経る動線になる。
- 平成時は、向かって左側に男性皇族、右側に女性皇族が侍立していたが、今回は男性皇族の人数が極端に少ないことから、左側に皇嗣家たる秋篠宮家の皇族、右側にその他の宮家(常陸宮・三笠宮・高円宮)の皇族が侍立する形をとった。
- 皇族以外では三権の長のみが松の間で侍立するが、今回女性で初めて山東昭子参議院議長がその任に就いた。
- 招待した国・地域・機関
政府が国家として承認している195か国の元首が招待された。参加した国、地域および機関は以下のとおりである。
アルジェリア、バハマ、ベラルーシ、ボリビア、ボツワナ、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、エリトリア、ホンジュラス、イスラエル、レバノン、リベリア、リビア、マラウイ、モーリタニア、モーリシャス、ナミビア、ナイジェリア、ルワンダ、セントルシア、スーダン、スリナム、東ティモール、チュニジア、ウルグアイ、ベネズエラ、イエメンは駐日大使らが参列。
なお、招待状を送らなかった国はシリア(内戦のため)、北朝鮮(国交なし)。
招待状を送ったが駐日大使も不参加の国(ただし、1国は非公表)は、イラク、エクアドル、ギニアビサウ、グレナダ、コモロ、サントメ・プリンシペ、中央アフリカ、ドミニカ国、トリニダード・トバゴ、ニウエ、バヌアツ。
スウェーデンのカール16世グスタフ国王、オランダのウィレム=アレクサンダー国王、スペインのフェリペ6世国王、モナコのアルベール2世大公、ブルネイのハサナル・ボルキア国王、イギリスのチャールズ3世国王(当時皇太子)、クウェートのは平成時に続いて2回連続の参列となった。
香港・マカオは平成時(1990年当時)はイギリスとポルトガルの植民地統治下であったため、いずれも行政長官により今回が初参列となる。また、中華民国(台湾)は一つの中国に配慮しつつ、台北駐日経済文化代表処駐日代表(駐日大使に相当)が参列した。
なお、トルコのエルドアン大統領は、シリア北部で進める軍事作戦への対応を理由に、当初の予定を変更して出席しなかったほか、コンゴ民主共和国のチセケディ大統領も、同国首都キンシャサで発生したバス事故の対応の為参加を取りやめた。
- 装束
平成の即位礼正殿の儀に準じるものの、高齢の皇族に洋装を認めるなど、例外措置が採られた。
- 天皇(徳仁):御束帯(黄櫨染御袍、立纓御冠)
- 皇后(雅子):御五衣・御唐衣(白を基調とした薄緑色の唐衣および紫色の表衣の組み合わせ。白の唐衣は皇后のみが着用できる)・御裳
- 皇嗣(秋篠宮文仁親王):束帯(黄丹袍、垂纓冠、帯剣)
- 皇嗣妃(文仁親王妃紀子):五衣・唐衣・裳
- (親王):束帯黒色袍(帯剣)(これにより難い場合には、燕尾服(勲章着用)とする)
- 親王妃、内親王、及び女王:五衣・唐衣・裳(これにより難い場合には、ロングドレス(勲章着用)とする)
- 宮内庁長官、宮内庁次長、侍従長、侍従次長、侍従、皇嗣職大夫、皇嗣職宮務官長、式部官長及び式部副長:束帯
- 女官長及び女官:五衣・唐衣・裳
- 威儀の者及び衛門:束帯(帯剣、弓)
- 威儀物捧持者、司鉦司鼓及び鉦鼓の係員:束帯
- 参列者
天皇陛下の「おことば」
さきに、日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより皇位を継承いたしました。
ここに「即位礼正殿の儀」を行い、即位を内外に宣明いたします。
上皇陛下が三十年以上にわたる御在位の間、常に国民の幸せと世界の平和を願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その御心を御自身のお姿でお示しになってきたことに、改めて深く思いを致し、ここに、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います。
国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。
安倍内閣総理大臣の寿詞
謹んで申し上げます。
天皇陛下におかれましては、本日ここにめでたく「即位礼正殿の儀」を挙行され、即位を内外に宣明されました。一同こぞって心からお慶び申し上げます。
ただいま、天皇陛下から、上皇陛下の歩みに深く思いを致され、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、日本国憲法にのっとり、象徴としての責務を果たされるとのお考えと、我が国が一層発展し、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを願われるお気持ちを伺い、深く感銘を受けるとともに、敬愛の念を今一度新たにいたしました。
私たち国民一同は、天皇陛下を日本国及び日本国民統合の象徴と仰ぎ、心を新たに、平和で、希望に満ちあふれ、誇りある日本の輝かしい未来、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ時代を創り上げていくため、最善の努力を尽くしてまいります。 ここに、令和の代の平安と天皇陛下の弥栄をお祈り申し上げ、お祝いの言葉といたします。
令和の即位礼正殿の儀に参列した外国元首・祝賀使節等による感想
「 | 式典は行事の細部に至るまで全てが美しく、特別なものであった。歴史的な行事に国王陛下と共に参加することができて、とても光栄に思う。 最初から最後まで時間が守られて整然と進行したことは、日本らしく素晴らしかった。全てが完璧で国王陛下もとても喜んでいた。参列者の車列が赤信号で停止する場合もあったが、秩序正しさや国民に負担をかけない配慮が素晴らしく、好感が持てた。 | 」 |
—カンボジア アルンラスミー王女 |
「 | 令和の時代をお祝い申し上げる。即位礼正殿の儀は、世界で最も古くから継承されている皇位である菊の玉座に新たな天皇陛下が即位される歴史的かつ重要な出来事である。 即位礼正殿の儀は大変美しく、饗宴の儀は、心尽くしの素晴らしいもので、心から楽しませていただいた。 | 」 |
—シンガポール ハリマ・ヤコブ大統領 |
「 | 全ての行事がスムーズに行われ、日本人の仕事の正確性、規律を守るチームワークに改めて感心させられた。この面で、パキスタン人も共助、慈悲の念が強い国民と思っているが、日本人は、模範となっているといえる。東日本大震災の際の被災者の秩序ある行動は今でも鮮明に覚えており、自分も自国で良く話題にしている。今回のように大変な行事をつつがなく実施されたのも日本人ならではと思う。 即位礼正殿の儀の厳粛な式典に感銘を受けた。即位の礼にパキスタンを代表して参列できたことは大変光栄なことであった。 饗宴の儀が最も印象に残っている。伝統文化に触れることができ、30名ほどの各国の要人と懇談する機会もあり、極めて有意義であった。200近い国や機関等から王族、大統領、首相等が一堂に会する儀式は圧巻であり、また、両陛下や皇族の方々のおもてなしに感謝している。多くの他の外国の賓客と話ができたことにも満足している。これほどの大規模な式典を混乱なくスムーズに進めることのできる日本に敬意を表する。 総理夫妻主催晩餐会で披露された日本の伝統芸能は、非常に良いプログラムであった。 | 」 |
—パキスタン アリフ・アルビ大統領 |
「 | 日本の皇室は長き歴史と伝統を有されており、今般、即位の礼に参加させていただいたことは光栄である。自分の父は、上皇陛下の即位の礼に参加をさせていただいたが、今回はこの歴史的機会に自分たちが参加できて心から嬉しく思う。我々は日本が大好きである。心からのお祝いを申し上げる。 約190か国もの代表を迎えて、全てが完璧に組織されていたのには感服した。これだけ多くの国の代表が参列したことは、世界における日本のステータスを如実に示すものだと思う。 (共に参列した王妃陛下から)正殿の儀は本当に美しい儀式であった。当日は雨が降っていたが、両陛下がお姿を見せられた時に雨が止み、一条の陽がさしてきたのには非常に心動かされた。 | 」 |
—ブータン ジグミ・ケサル・ナムギャル・ワンチュク国王 |
「 | 天皇陛下の御即位を寿ぐ幸なる日に、一番印象に残っていることは、突如天空から差し込んだ陽光である。朝からの雨が、天皇陛下が即位を宣明される直前に降り止み、眩いばかりの太陽の光があたりを照らし始めた。この現象が吉祥に思えてならなかった。 | 」 |
—モンゴル オフナー・フレルスフ首相 |
「 | 厳粛な雰囲気の中で,日本の歴史,伝統,文化を感じることができる素晴らしい式典であった。29年前,東亜日報東京特派員として在勤し,上皇陛下の即位の礼はテレビ中 継を見ながら記事を書いた。今般,国務総理として即位礼正殿の儀に参列できたことを感慨深く,とても嬉しく思う。 | 」 |
—大韓民国 李洛淵国務総理 |
「 | 令和という新時代の幕開けの象徴であり,歴史的かつ荘厳な行事である徳仁天皇の即位の礼に,ベトナム政府及び国民を代表して参列できたことを光栄に思う。数多くの国・国際機関の指導者と共に参列し,日本国民の強い団結力,平和で繁栄した未来への確信,期待,希望,更には全人類の発展に対する貢献への願望を強く感じることができた。 | 」 |
—ベトナム グエン・スアン・フック首相 |
「 | 歴史的な行事である即位の礼に参列する機会を頂き感謝。日本の素晴らしいところは、何をするにも時間が正確であることであり、今般の御即位に伴う一連の行事も、大勢の賓客が世界中から参列したのにもかかわらず、実に整斉と秩序立って運営されており、大きな感銘を受けた。30分の即位礼正殿の儀は、謹厳であり、精密であり、簡潔であり、とても高貴なものであった。 | 」 |
—クック トム・マースターズ女王名代 |
「 | 伝統文化を如何に保存しつつ近代的な文化と融合させていくべきか、という点を感じさせる素晴らしい式典であった。ツバルでも伝統的な儀式、文化がともすれば失われがちであり、本国に戻り何ができるか考える良い契機となった。 外務大臣に就任したばかりであり、今回が外務大臣としての初の外国訪問。このような貴重な機会となり大変名誉なことである。饗宴の儀の際に、日本の皇室の方々とお話ができたことにも感激している。 行事等の進行は極めて良く統制され、全く破綻のないアレンジメントであった。 | 」 |
—ツバル サイモン・コフェ法務・通信・外務大臣 |
「 | 今回の諸行事は、自分にとり一生に一度の体験だった。このような貴重な機会を与えていただき、日本の皇室と政府に深く感謝している。 | 」 |
—ナウル ライノル・エニミア大統領 |
「 | 今般の訪日では実によく面倒を見ていただき、実に素晴らしい時間を過ごすことができた。自分にとって、極めて多数の王族や国家元首等が一堂に会している場に参列できたことに感動した。ニュージーランド総督府のホームページでも、今般の訪日について写真等で紹介しており、ニュージーランド国内からも多大な関心が寄せられている。皇居での諸行事は非常に興味深く、歴史的なゆかりに彩られており、見事な特徴を伴うものであった。 即位礼正殿の儀は、実に立派な式典であった。式典自体の時間も長くはなく、適切であった。両陛下の衣装は素晴らしく、歩行される御様子も見事であった。 今回の訪日で特筆されるのは、日本政府関係者が、これだけの大規模なオペレーションを整斉と成し遂げたことであり、感銘を受けた。また、日本の文化、芸術等の一端を感じることができた。 | 」 |
—ニュージーランド パッツィー・レディー総督 |
「 | 即位の礼を含む一連の公式行事に参加でき、大変充実した訪日であった。4年の大統領任期中にこのような儀式に出席できる機会は稀であり、自分としては大変感動的だった。あのような大規模なセレモニーを滞りなく運営できるのは日本だけだと思う。 日本の天皇制の歴史は永く、宮中行事は威厳がありかつ居心地よいものであった。雨降る中でも伝統とプロトコールに従い、整然と規律正しく執り行われていたことが印象深かった。 | 」 |
—マーシャル ヒルダ・C・ハイネ大統領 |
「 | 正殿の儀では、自分は畏怖の念に打たれた。それは感動的で、美しく、自分と妻の心に響くものであった。出席できたことに感謝している。美しいハーモニーを真に示す適切な行事であった。それは、細心の注意を払って計画されて、実行され、非常に感動的であった。 饗宴の儀では、天皇陛下より直接御挨拶を頂き、天皇皇后両陛下と同席できたことは、名誉なことであった。行事全体を見て、日本がいかに古代及び伝統的な時代とともに現代の最高の質を具現しているかについて感銘を受けた。また、食事については言葉で表現することはできない。私は日本食が大好きであり、プレゼンテーションは最高であった。 総理夫妻主催晩餐会における伝統的な演芸、芸術的な表現と勇気ある規律の完璧な調和を示していた。 | 」 |
—ミクロネシア デイビット・パニュエロ大統領 |
「 | 即位礼正殿の儀は、とても厳粛な雰囲気の中で執り行われ、多くの賓客が感銘を受けていた。各国からこれだけ多くの賓客が参加したということは、日本が世界から尊敬を集めている証左である。 天皇皇后両陛下は、とても恵み深い方で、笑顔で一人一人賓客を出迎え、お見送りをされるお姿にとても感銘を受けた。 米国政府を代表して歴史的瞬間に出席できたことを心から光栄に思う。 | 」 |
—アメリカ合衆国 イレーン・チャオ運輸長官 |
「 | 想像を上回る素晴らしさであり、非常に感銘を受けた。全てがスムーズにオーガナイズされており、セキュリティ面でも心強かった。 日本の皆さんが大変親切であり、天皇陛下及び安倍総理とも短時間であるがお話できたこともよい思い出となった。 | 」 |
—カナダ リチャード・ワグナー最高裁判所長官 |
「 | 即位礼正殿の儀では伝統の重さを感じた。天皇陛下のおことばが非常に短かったのが印象的で、その少ない言葉の中に内容が凝縮されていた。また日本の行事等に関する進行・アレンジは大変正確だった。 饗宴の儀は配席が工夫されていたおかげで、他の元首と重要テーマにつき会話を交わすことができた。また日本の行事等に関する進行・アレンジは大変正確だった。 | 」 |
—パナマ ラウレンティーノ・コルティソ・コーエン大統領 |
「 | 訪日に非常に満足している。即位の礼の一連の行事は素晴らしかった。また、多くの王族や大国の首脳達に近くで接することができたのは、自分にとって貴重な体験であり、エキサイティングでもあった。 驚いたのは日本の行事運営である。あれだけの規模の行事において、全てが正確で綿密に計画されていた。饗宴の儀及び総理夫妻主催晩餐会のアレンジもさることながら、車列が秒刻みで少しの混乱もなく会場に到着する様子は魔法を見ているようであった。バルバドスは来年、UNCTADの大規模行事を主催するのだが、同行していた外務省担当者にとり非常に良い勉強になった。 | 」 |
—バルバドス サンドラ・メイソン総督 |
「 | 両陛下の健康とお幸せをお祈りしている。新しい天皇陛下の下で、日本が一層の繁栄を迎えることを確信している。 即位礼正殿の儀、饗宴の儀、総理夫妻主催晩餐会はいずれも素晴らしく、深く印象に残った。一生忘れないだろう。子や孫にも伝えて家の記憶としたい。 到着から出発まで完璧なアレンジで、感服した。行き届いた接遇に心から感謝している。 | 」 |
—ベリーズ コルビル・ノーベルト・ヤング総督 |
「 | 式典は非常に荘厳な雰囲気の中で執り行われ、日本らしい精神的なものが感じられて感激した。両国間関係もこうした精神的な部分に支えられていると感じさせられた。 日本側の行き届いた接遇に感謝したい。日本側リエゾン(接伴役)の働きは不可欠であった。 | 」 |
—ペルー フランシスコ・エンリケ・ウゴ・ペトロッシ・フランコ文化大臣 |
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