ウィキペディアにおけるヒエログリフの書き方については Help WikiHieroの文法 をご覧ください 聖刻文字 はこの項目へ転送されています クレタ島ミノア文明の遺物から発見された象形文字については クレタ聖刻文字 をご覧ください ヒエログリフ 英 Hieroglyph 聖刻文字 神聖文字とも は ヒエラティック デモティックと並んで古代エジプトで使われた3種のエジプト文字のうちの1つ エジプトの遺跡に多く記されており 紀元後4世紀頃までは読み手がいたと考えられているが その後読み方は忘れ去られてしまった しかし 19世紀 フランスのシャンポリオンのロゼッタ ストーン解読以降 読むことが可能になった エジプトヒエログリフ類型 表語文字 表音文字 一部の文字はアブジャド的性格を持つ 言語 エジプト語時期 紀元前3200年頃 紀元後400年頃親の文字体系 不明エジプトヒエログリフ子の文字体系 神官文字 ヒエラティック 民衆文字 デモティック メロエ文字 原シナイ文字Unicode範囲 U 13000 U 1342FISO 15924 コード Egyp注意 このページはUnicodeで書かれた国際音声記号 IPA を含む場合があります テンプレートを表示古代エジプトの墓碑に刻まれたヒエログリフ 一般には古代エジプトの象形文字あるいはその書体を指すが 広義にはアナトリア ヒエログリフ 英語 Anatolian hieroglyphs 英語版 の象形文字 クレタ ヒエログリフ 英語 Cretan hieroglyphs Eteocypriot languageの象形文字 マヤ ヒエログリフ 英語 Mayan hieroglyphs マヤ語の象形文字 ミクマク ヒエログリフ 英語 Mi kmaq hieroglyphs ミクマク語の象形文字 など 他の象形文字に対しても用いられることがある 名称ギリシア語の ἱeroglyfika 古代ギリシア語ラテン翻字 hieroglyphika ヒエログリュフィカ に由来する これは ἱeros hieros ヒエロス 聖なる glyfw glyphō グリフォ 彫る を意味する 古代エジプト遺跡で主に碑銘に用いられていたのでこう呼ばれた 歴史文字の歴史 刻まれたヒエログリフ ヒエログリフがいつ頃使われ始めたかについてはまだ解明されていない エジプト原始王朝時代以前の紀元前4000年のGerzeh cultureの壷に描かれたシンボルがヒエログリフに似ていることが知られている 紀元前3200年頃 上エジプトにあったen Nekhenの遺構から1890年に出土した 英語版 の文字を最古のヒエログリフとする見解が長い間一般的であった 紀元前3000年頃にはヒエログリフとヒエラティックが使い分けられていた ヒエログリフは神聖なものとされ 神や それと同等であるとされたファラオを称える石碑や神殿 墓などに刻まれた 神聖文字とも言われる 一方 パピルスへ手書きするときにはヒエラティック 神官文字 が使われる この当時 文字というものはその王朝の文化や学問がいかに発展しているかを示す象徴であった 古代エジプトでは こうした背景からヒエログリフは特に重要視され 学習するものはごく限られた高い経歴をもつ者に限られた エジプト中王国時代 にヒエログリフの改革が行われ 使用する文字の数を750程度に抑え 単語の綴りも一定化された 当時 古代エジプト語は 英語版 に移行した時期で 英語版 よりも細かいニュアンスを表現出来る文章語としての完成度が求められたことも要因として上げられる この改革は 同時代の古代オリエント世界において楔形文字でも使用する文字数を減らす改革と 起こった時期が一致している 末期王朝時代のエジプト第26王朝 紀元前650年 頃にはヒエラティックの簡略化が進み 草書体とも言うべきデモティック 民衆文字 となった その後 古代ローマ帝国統治下において徐々にギリシア文字が浸透 4世紀を境にして使用されなくなっていった 2018年現在 ヒエログリフの使用が最後に確認されているのは フィラエのイシス神殿内にある礼拝所の壁面に書かれたもので 紀元後394年8月24日の日付がデモティックで残っている 解読の歴史 詳細は 古代エジプト文字の解読 を参照 中世を通じてもヒエログリフは多くの人々の関心を惹き付けていた 近代に入ると多くの学者達がヒエログリフの解読に挑んだ 特に有名なのは16世紀の 英語版 と17世紀のアタナシウス キルヒャーであるが 解読に失敗したり 全く根拠のない独自の解釈に終わった 初めて解読に成功したのは19世紀のフランス人学者ジャン フランソワ シャンポリオンであり 彼はキルヒャーの収集した資料を研究し ロゼッタ ストーンの解読を行うことで読み方を解明した これが突破口になり その後も研究が進んだため 現代ではヒエログリフは比較的簡単に読むことができる 文字の特徴ヒエログリフは象形文字と呼ばれるように絵に似ているが その見かけに反して 表意文字よりも表音文字が多い 表意文字の音を借りることもある 漢字でいえば仮借の使用法に近い 表音文字では通常母音は無視され 子音のみが表記される このため 例えば mr i という単語があっても 愛 ミルク壺 運河 ピラミッド 闘牛の牛 等という名詞と 縛る という動詞などのどの意義かはっきりと分からない その単語に 発音されない文字が付け加えられることがある これを決定詞という 愛ミルク壺縛る闘牛 以上のように 決定詞があることにより 意味の決定が可能となる また 表意的に使われている事を示す為に r の音を表すヒエログリフを音声補字 いわば送りがなとして添える事もある これでmrと発音し 音声補字のrや決定詞は発音しない メンフィスの博物館のヒエログリフ 後ろに見えるのはラムセス2世の像 ヒエログリフは右からでも左からでも書け 縦書き横書きも同様に行える 読む方向は 生物の形をしたヒエログリフの頭の向きで判断し 頭が向いている方向が文頭になる ヒエログリフで表される音は子音のみであり 母音は表記されないため発音に支障が生じる ここで エジプト学では利便性を考慮し 実際のコプト エジプト語などからの再建発音ではなく仮の発音法を主に用いる 子音が二つ以上続く単語の場合は 各子音間に e 音を補って読む 例 nfr nefer ネフェル 美しい A a i w は本来子音文字だが それぞれ母音 ア アー イ ウ として読む ただし 完全にこの規則に従うわけではない 例 zA サア 息子 ra ラー 太陽神ラー wsir ウシル オシリス itn アテン 太陽神アテン フランス式では e の代わりに o を補い itnをAton アトン とする場合もある 同様に imnをAmun アムン Amon アモン ともされる 1子音文字 以下は 表音文字として多用される1子音文字の一覧である カナ転写は統一されておらず学者によって異なるので 不正確な可能性があることに留意されたい なおMdCとは マニュエル ド コダージュを示す ヒエログリフ 文字の説明 MdC 翻字 別表記 ラテン文字転写 カナ転写𓄿 エジプトハゲワシ A Ꜣ a ア𓇋 葦の穂 i j i イ𓇌 葦の穂2つ y y y イ ィ𓏭𓂝 前腕 a Ꜥ a アー ア ァ𓅱 ウズラの雛 w w u ウ ゥ𓏲𓃀 足 b b b ベ ブ𓊪 葦のマット p p p ペ プ𓆑 角の生えた毒蛇 f f f フェ フ𓅓 フクロウ m m m メ ム𓐝 不明𓈖 さざ波 n n n ネ エン ニー 語頭 𓋔 赤冠𓂋 口 r r r レ ル エル𓉔 よしず張りの囲い h h h ヘ フ ホ𓎛 よりあわせた亜麻糸 H ḥ h𓐍 不明 胎盤 篩 紐の玉 x ḫ kh ケ ク𓄡 雌の獣の腹と尾 X ẖ kh𓋴 折り畳んだ布 s z s セ ス𓊃 かんぬき z s s セ ス ゼ ズ 𓈙 池 S s sh シェ シュ𓈎 丘の斜面 q ḳ k ク𓎡 取っ手のついた籠 k k k ケ ク𓎼 土器の台 g g g ゲ グ𓏏 パン t t t テ トゥ𓍿 動物をつなぐ縄 T ṯ tj チェ テ𓂧 手 d d d デ𓆓 コブラ D ḏ dj ジェ ジュ脚注 脚注の使い方 注釈 ピラミッドは読みはmrだが 綴りはと大幅に異なるので本稿では省く 動詞のmrはもともとの形は三音節弱動詞のmriであるが 活用するとmrという形になることがある MdCを用いた転写が最も正確に近い 架空の生物ではなく 北アフリカにはという蛇が実在する ホテプ Htp の時 トゥト twt の時 出典 大辞泉 ヒエログリフ 大辞林 ヒエログリフ MSN エンカルタ百科事典ダイジェスト ヒエログリフ a b ブリタニカ国際大百科事典 ブリタニカ ジャパン 2006 EX word DATAPLUS 3搭載 a b 大城 2018 pp 12 13 a b 松本 1994 pp 32 36 a b 松本 1994 p 3 参考文献E A Wallis Budge An Egyptian Hieroglyphic Dictionary in Two Volumes Dover Publications Inc New York c 1920 Dover Edition c 1978 Large categorized listings of Hieroglyphs Vol 1 pp xcvii cxlvii 97 147 25 categories 1000 hieroglyphs 50 pgs Alan Gardiner Egyptian Grammar Being an Introduction to the Study of Hieroglyphs 3rd Ed Rev Oxford Griffith Institute ISBN 0 900416 35 1 1957 1st edition 1927 Raymond O Faulkner A Concise Dictionary of Middle Egyptian ISBN 0 900416 32 7 1962 2nd ed 1972 松本 弥 図説 古代エジプト文字手帳 株式会社 弥呂久 1994年 ISBN 4946482075 松本 弥 図説 古代エジプトのファラオ 株式会社 弥呂久 1998年 ISBN 4946482121 大城 道則 図説 古代文字入門 河出書房新社 2018年 ISBN 978 4309762708 関連項目 英語版 ヒエログリフからの文字変換 ガーディナーの記号表 アラン ガーディナーによるヒエログリフの分類表 マニュエル ド コダージュ ヒエログリフの翻字においての表記方法外部リンクウィキメディア コモンズには Hieroglyphs カテゴリ に関するメディアがあります, ウィキペディア、ウィキ、本、library、論文、読んだ、ダウンロード、自由、無料ダウンロード、mp3、video、mp4、3gp、 jpg、jpeg、gif、png、画像、音楽、歌、映画、本、ゲーム、ゲーム、モバイル、電話、Android、iOS、Apple、携帯電話、Samsung、iPhone、Xiomi、Xiaomi、Redmi、Honor、Oppo、Nokia、Sonya、MI、PC、ウェブ、コンピューター